秘密

宝物は 大切にしまっておく だれにも見せない 話さない

ひとつだけ

ひとつだけ 選ぶ

無題

アスファルトに落ちた雨が 土を求めて流れていく

ふり

好きなふり 本当は おいしくない 楽しくない

夏の終わり

夏のあいだ 前を通る人々に元気を与えてくれていた「ひまわり」が 葉をしおれさせ うなだれていた

自力

飛んでいるのは飛行機 人間はそれに乗っているだけ 自力で飛ぶことはできない

土に根を張り 風に揺れ 雨に潤う

転ばぬ先の杖

そんなにたくさんいらない 持てない

最果てアーケード

小川洋子の「最果てアーケード」。もう何度も読んでいるから内容は分かっているけれど、あらすじを覚えているのと、改めて文字(ことば)で読み直すのとは違う。新しい発見があろうとなかろうと、そんなことはどうでもいい。久しぶりにあのアーケードに行き…

操り人形

知らぬ間に 自分の身体に 心に 見えない糸が括り付けられていないだろうか

信じない

「信じない」のは 自分の頭で「考えている」ということでもある

一体

目を閉じると 聞こえてくる 耳を澄ますと 見えてくる

曇り空

僕のため息も 混じってる

足音

その足音は 前方から近づいてくる

いつの間にか

尊敬する人さえ 年下になった

底にある天国

深海の 砂のベッドに横たわり チョウチンアンコウの灯で 本を読む

虫たちは 美しい声で 闇に歌う 人間は お先真っ暗だと 嘆く

流れる

水は 高から低へ 命は 生から死へと 流れていく

届けねばならない声 届かなくてもいい声 届けてはならない声

洗面器

本を読んでいたら「洗面器」という言葉に目が留まった 洗 面 器 素朴で懐かしい 時代の欠片(かけら)を見つけたようで 壊さないように そっとメモした

砂時計

頬杖をついて 時間を見つめる ガラスの中の 現在 過去 未来

深海の砂

抗うことなく ただ静かに 揺らいで 漂って やがて 深海の砂になる

未熟

実は 未熟こそが 本当で本物の真実なのではないか と、思えてならない今日この頃なのです

想像できない人には見えない ただ それだけのこと

やさしいくすり

ひまわりを見た 元気が出た やさしいくすりが 一番効く

違う

正解とされている答えは知っています けれど 僕にはどうしても そうは思えないのです そして いくら考えても それが「違う」ということしかわからないのです

そのままで

曲がったり はみ出したり かすれたり いいじゃない それはそれで そのままで

沈黙

ことばが みつからない そもそも それを表現することばは ないのかもしれない 沈黙でしか 語れない

自然

ありのまま なすがまま 逆らわない

常備薬

蔵書は僕の常備薬 心の具合が悪い時 症状や原因に応じて処方する